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最新事例研究


グローバルビジネスに不可欠な英語によるコミュニケーション力強化をめざす

日産グループの一員として、12車種の日産車を年間30万台以上生産している日産車体。日産とルノーとの提携がスタートした1999年以降、業務における英語でのコミュニケーションの必要性が高まりつつある同社は、パンネーションズの英語研修などを活用しながら、グローバルビジネスにおけるコミュニケーションスキルの向上に取り組んでいる。


石川 健二氏
石川 健二氏
日産車体
総務部
人事グループ
小林 聡氏
小林 聡氏
日産車体
総務部
人事グループ
萩原 誠広氏
萩原 誠広氏
日産車体
LCV業務部
海外業務部

自己啓発型研修で高まる英語ニーズに対応

「エルグランド」「サファリ」「ウィングロード」といったMPV(マルチ・パーパス・ビークル=多目的車)から「ADバン」「キャラバン」などのLCV(ライト・コマーシャル・ビークル=軽商用車)まで、日産車の開発から生産までを一貫して行う日産車体(本社:神奈川県平塚市、従業員4410名〔2004年12月末現在〕)。日産自動車がルノーとの提携以来、日産再生の一翼を担い、2004年3月期決算は過去最高益を記録した。

生産した自動車は100%日産自動車に納入する同社にとって、かつては英語力が求められることはそれほど多くはなかった。しかし、ルノーと提携し英語が日産の公用語となって以来、同社にも国際化の波は否応なく押し寄せてくることとなった。従来国内に集中していたサプライヤー(商品供給者)が、低コストを求めて海外にまで広がりつつあるのである。総務部人事グループの石川健二氏は、「その結果、海外の取引先と日常的にやりとりをする機会が非常に多くなり、今では英語を使わなければ仕事ができない業務もあります」と語る。

こうした中で、同社では90年代から自己啓発の形で英会話研修を従業員に提供してきた。この「自己啓発英会話」は半期ごとに2時間のレッスンを20回行うもので、年2回自由公募が行われ、週に1回、就業時間後の18時〜20時に5カ所の事業所で実施されている。初級・中級・上級の3レベルのクラスがあり、各クラスの受講者数は3〜7名。従業員は原則として希望するクラスを受講できる。80%以上の受講率があれば、受講費用の半額を会社が負担する。毎回100〜150名の従業員が受講している。

研修は複数の研修会社に委託して行われている。パンネーションズもその中の1社として、開発部門が集中する厚木テクノセンターでの研修を担当している。総務部人事グループの小林聡氏によれば、「サプライヤーとの調整が多い開発部門は社内でも英語の必要性が高い部門。日常的にe-メールでのやりとりはもちろんのこと、職制になればインターネット上で海外とテレビ会議をする機会も頻繁にあります。したがって、自ら必要性を感じて受講する社員が多い」という。

社員に外国人と接する機会をもたせるために、講師はネイティブであることが基本条件だが、研修の内容や教え方については研修会社に委ねられている。

「クラスによって受講者の学びたいニーズもさまざまなので、講師の方には受講者の要望に合わせてフレキシブルに対応していただいています」(小林氏)

研修修了後には、受講成果を確認するためにTOEICテストを受講する。現行は自己啓発という位置づけのため、TOEICのスコアが人事考課につながることはないが、今後はその可能性もありそうだ。

「今年4月から当社でも人事考課にコンピテンシーが導入されます。評価基準を明確にし、透明性を高めるとともに、従業員のモチベーションを高めることが狙いです。コンピテンシーには共通、役割等級別、専門スキルの3つがあり、部署によってはTOEICのスコアが専門スキルコンピテンシーの1項目となる可能性もあります。その場合には、会社として新たに学習機会を提供していくことも必要になるかもしれません」(石川氏)

なお、高まる英語ニーズを背景に、2004年よりネイティブの英会話インストラクターを1名採用し、各部署の要望に応じてスポット的な英会話研修にも対応している。

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独自の英語研修を導入したLCV業務部海外業務部

一方、日産車体の中で、2004年度から独自の英語研修を導入しているのがLCV業務部海外業務部である。海外業務部は、日産車体が生産している商用車の海外拡販を担う部署として3年前に発足した。商用車は一般車とは異なり、顧客の用途によって仕様変更など特別注文を受けるケースが多い。そのため、販売会社では対応しきれない部分をカバーし、ユーザーと日産車体の橋渡しを務めるのが同事業部の役割だ。

「現在スタッフは5人いますが、声がかかれば世界中どこへでも出かけます。中でも商用車ニーズが高いのが中南米やアフリカです。そういった国々に出かけて、商品の説明やセールスパーソンの教育などを行っています」

こう語るのは、LCV業務部海外業務部の萩原誠広氏萩原氏自身、2年前にこの部署に来るまでは、10年以上にわたり先述の自己啓発のクラスを受講し続け、英会話のスキルを磨いてきた。他のスタッフも一定の英語力は持っていたが、業務遂行のためには、より高いレベルのスキルが必要だった。

「われわれの役割は商品の説明であり、さらにその結果として相手に商品を気に入っていただく必要があります。そのために英語でのプレゼンテーション力が求められますし、現地法人のスタッフと特別仕様車の検討をする際にはディスカッション力も必要になります。こうしたグローバルなビジネススキルを身につけるためには、独自の英語研修が必要だと感じたのです」(萩原氏)

そこで、萩原氏は英会話スクールなど約10社に要望を伝え、各社から研修プログラムを提出してもらい、比較検討を行った。そこでのポイントは、英語だけにとどまらず、グローバルビジネスにおけるスタンダードなスキルに関するプログラムが提供できるかどうかだった。

「こうしたわれわれのニーズに最もマッチしていたのが、パンネーションズのプログラムでした。語学以外にも講座が充実しており、パンネーションズにお願いすれば、ビジネススキルを総合的に向上させることができると考えました」(萩原氏)

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受講者の意欲を刺激する多彩なプログラム

パンネーションズが海外業務部に提供する英語研修「Effective Business English Program」(全180時間)は、年間を通じてテーマの異なる7つのステージを順に受講する構成になっている(図表参照)。第4ステージまでは英語表現力やライティングスキルなど、表現の基本を学ぶレッスンで、第5ステージ以降では、第4ステージまでに学んだ表現力を踏まえ、プレゼンテーションやロジカル・コミュニケーション®といったより高度なスキルを習得する。

研修は、日本人講師によるグループ・レッスンと外国人講師によるプライベート・レッスンを効果的に組み合わせている点が特徴となっている。例えば、プレゼンテーションのレッスンでは、まず日本人講師がルールの導入を行い、受講者はその成果を日本語で発表して、講師の確認を得る。次に同じ内容のプレゼンテーションを外国人講師の前で英語で行い、さらにフィードバックを受ける、といった具合だ。こうすることで、プレゼンテーションそのもののスキルと、その英語による表現スキルのそれぞれを着実に身につけることができる。

また、年間を通じて継続した長いカリキュラムを組むのではなく、1つのステージを2カ月前後で完結させることによって、常に気分をリフレッシュさせるとともに、出張などでレッスンに出られないことがあっても、すぐに遅れを取り戻すことができるように配慮されている。

レッスンは4名(1月より5名)の受講者に対して、毎週2回、各2時間行われる(プライベート・レッスンは各30分×4人)。このような研修スタイルを選択した理由について萩原氏は、「われわれの場合、日常的に英語を使う機会が多いので、そうした日常業務の中で生じた問題について、研修の場ですぐにフィードバックが得られるので、週2回のレッスンを継続していくスタイルは理想的」だという。

1年間にわたり受講してきた成果について、萩原氏は次のように述べている。

「日常業務はe-メールでのやりとりが主体になりますが、メールを書く時間も短くなり、文章も要点を絞って簡潔に書けるようになりました。また、われわれの中で評価が高いのがプレゼンテーションです。実際、どこの地域に行っても、われわれのプレゼンは高い評価を得られるようになりました。研修で従来のプレゼンの問題点をチェックしていただき、改善の仕方を具体的に指導していただいたおかげです。当初は稚拙な表現力を自覚していたスタッフも、今では自信を持ってコミュニケーションをしています」

研修を始めた頃、1人で出張に行けたスタッフは萩原氏を含めて2人だったが、今では受講した4人全員が対応可能になっている。なかにはTOEICスコアが100点以上上がったスタッフもいる。萩原氏自身も、中南米のチリでの成約台数が倍増するなど、コミュニケーション力向上の成果が目に見える形で表れている。

萩原氏は、こうした研修をできるだけ長く継続していきたいと考えている。

「一度いいプレゼンを行うと、次回はより高いレベルが求められますので、そういったテクニカルな面でのレベルアップを2年目はメインに考えています。また、文化の違いで生じる誤解もよく起こることなので、そういった背景にまで踏み込んで相手を理解する必要も生じています。われわれの行為をお客様が気に入ってくださることが、結果へとつながりますので、対人コミュニケーションや異文化の理解といった部分が、今後ますます重要になると思います」(萩原氏)

こうした要望に応え、パンネーションズでは従来の語学やビジネスコミュニケーションスキルに加えて異文化研修なども提供することで、海外業務部の活動を広範に支援していく考えだ。

--------------------------------------------------------------------------「人材教育」2005年4月号記事広告より

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